デザインには正解がありません。
デザイナー歴が浅いうちは、多くのデザインの壁にぶつかります。僕も数えきれない壁にぶつかりました。
その壁の一つとして、どういうデザインをするれば良いか分からない。ということでした。はじめにデザインには正解がないと書きました。
しかし、デザインには正解に近づける法則や手法、ルールはあります。
この法則、手法、ルールを理解し、臨機応変に組み合わせ使いこなせることができれば自分なりの正しいデザインを表現できるようになります。
指示書や依頼された内容をしっかり理解し、法則、手法、ルールに沿ってデザインが無意識にできるようになれば、第一段階の壁は乗り越えることができます。
今回は実例を用いて、どういうデザインをすればいいか分からなくなる人に向けて、ほんの一部ですがデザイン手法をご紹介します。
この記事の信用性
僕はデザイン歴10年以上
普段は企業でデザイン、ディレクションなどを仕事としております。
このブログは僕が、実体験から得た確かな情報をお届けします。
でざいんやの中の人(poonext)のつぶやき
https://twitter.com/poonextcom/status/1222498991666892800
・デザイン歴が浅い人
・デザインの手法について興味がある人
目次
【デザインの手法】
■デザインの定番、シンメトリー手法
シンメトリーは画面の中央に内容を配置するデザイン手法です。
画面中央を軸にして、同じデザインで違う内容物を配置することで、見た人が直感的に理解することができます。
「LOTTERIA」広告バナー
「湖池屋スコーン」広告バナー
「Saborino」広告バナー
・2、3点の商品を優劣付けずに配置する必要があるデザインに有効
■シンプル、中心手法
画面の中央に内容を配置する、デザインの定番手法です。
内容を中央に配置させることで視点がぶれることなく、見た人が直感的に理解することができます。
「カロリーメイト」広告
「TOYOTA」広告バナー
「ELLE」バナー広告
・情報量が少ない内容でのデザインに有効
■注目させるデザイン、インパクト手法
印象に残る、興味を持ってもらうことを重要視したデザイン手法です。
「フレッシュトニック」ポスター
「近畿大学」ポスター
・ビジュアル、キャッチコピーに特徴があるものを使うことで、人の目に止めることができる。
・次の展開がある仕組みがあると、より効果を発揮する。
■メタファー手法
メタファーとは比喩を表した言葉です。
直接言葉で説明するのではなく、見た人がイメージを膨らませて理解できるよう表現する手法です。
「ウコンの力」広告
「日本がん協会」ポスター
「福岡県DV防止啓発」ポスター
「Keloptic」ポスター
「LEGO」広告
「アイセイ薬局」フリーペーパー表紙
「アイセイ薬局」フリーペーパー表紙
メインで伝える情報はビジュアルと簡単なコピーにすることがコツ。
使用画像に力があれば難しくないですが、普通の画像、キャッチコピーの使用の場合、デザイナーがどれだけアイデアの引き出しを持っているかにかかります。
■パロディ(オマージュ)手法
誰もが知っているものや有名なモチーフを利用し、オリジナリティも加えて表現する手法です。
「味の素」企業広告
「どん兵衛」広告
元ネタに敬意を持ちながら、著作権も意識しないといけないため仕事のデザインとしては安易に手を出さない方がよいです。
SNSで拡散されやすく、大きな宣伝効果を出す可能性がありますが、炎上する可能性もあります。
■タイポグラフィーを使った手法
タイポグラフィーとは文字をデザイン的に用いた手法です。
「はるやまの就活」ポスター
「洋服のサカゼン」バナー
JR東日本「行くぜ、東北。」ロゴ
タイポグラフィーはオリジナリティを出すことができます。
DTP(紙媒体)でのデザインに多用され、ロゴデザインもタイポグラフィーです。
■ムーブマン手法
ムーブマンとは動きを打ち出した表現のデザイン手法です。
「八王子古本まつり」ポスター
「月光ドリル」広告
「PARTY SQUASH」広告
2次元のデザインで3次元を感じさせる躍動感やスピード感を出すことができ、スポーツ系やエネルギッシュ、パワー系のデザインに有効です。
コツは右肩上がり。文字の角度は-20度までに収めるときれいな見栄えになります。
まとめ
デザインは法則、手法、ルールに沿って制作することが基本です。
はじめは無理に個性を出そうとせず、基本に忠実なデザイン制作を心掛けましょう。
日々の生活で意識的に広告やデザインを目にするようにしてアイデアの引き出しを蓄えましょう。
徐々にそのインプットしたアイデアを制作物にアウトプットしていくことで、デザイナーとしてレベルアップしていきます。
焦らず、初めは普通のデザインでいいのです。
基本に忠実に。
今回は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。